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  • 執筆者の写真三木雄斗

左下奥歯の白い詰め物

こんにちは。


M-1が終わりましたね。

西の方出身で常にお笑いと共に成長してきた私としては、M-1をみてようやく年末という気分になります(笑)


気温も下がってきて風邪も引きやすい季節でもあるので、ご注意くださいね。



さて、何回か前のブログでもお伝えましたが、


年内での治療完了を希望される方がこの時期にいらっしゃることがあるのですが、歯科の分野は基本的に回数が掛る処置が殆どです。


自費診療オンリーとかならいざ知らず、通常は半年~1年くらいは治療にかかることが殆どですので、年内にはまず間に合いませんのでその点も注意しておいてくださいね。


当院の予約は年内は全て埋まっておりますので、痛みが強いなどの急患以外の予約は入らず、全て年明けとなっております。


初診時にはこちらの「初診時の流れについて」を読んでおいていただけるとスムーズに進むかと思いますので、よろしくお願いいたします。




さて、本日はダイレクトボンディングについてです。


医療法の関係で毎回必ず書いている内容になりますので、症例写真のみをご覧になりたい方は下の方にスクロールお願いしますね。



では、まずダイレクトボンディングのメリットとデメリットから。


ダイレクトボンディングのメリットは


・基本的には歯を最も多く残すことが出来る治療法である。

・もし一部欠けたりしても、そこだけ治療しなおすことが出来る。

・歯よりも少し柔らかい(反対側の歯が割れたりはしない)

・金属を使用しないため、金属アレルギーは生じない。


です。


逆にデメリットとしては、


・材質的に経年劣化を起こしてくるので、後々磨き残しが溜まりやすくなる

・強度が弱いため、割れたり欠けたりすることがある。

・保険が使えない為、高額(当院では3万円+税です)


材質的なデメリットは大きいのですが、それを考えても患者さんにお勧めできるメリットは、被せ物になるのを、5年でも10年でも先に伸ばすことが出来るという点です。



一回治療したところは必ずいつか駄目になります。

その時に歯が残っていれば、ひょっとするとまたダイレクトボンディングで対処できるかもしれません。

しかし、削った部分を元に戻すことは出来ないので再治療となった際に既に被せ物の形づくりをされていた場合、それ以降の治療では必ず被せ物になってしまいます。



私は良く「歯の治療は回数券だ」と患者さんにお伝えしています。


20枚綴りの回数券を治療の度に消費していくとします。


ダイレクトボンディングは1~2枚程度しか消費しない治療法ですが、部分的な金属の詰め物は一気に3~5枚くらい消費するようなイメージで、被せ物についてはは5~10枚消費するようなイメージです。

(先生によってはインレーの段階で10枚くらい一気に行くこともあります。)



例えばダイレクトボンディングが1回の治療で5年持ったとして…クラウンと同様の5枚消費するには25年かかります。


逆にクラウンを25年以上持たせることが出来るのなら良いのかもしれませんが…それが出来る!と自信満々に答えられる歯科医師はまずいないでしょう。


もちろん先生によって考え方は違いますし、価値観も違うため患者さんがどこの医院を選び、何の材料を選ぶかは人それぞれですが…

少なくとも私が同じような状態で治療を受ける際には可能な限りはダイレクトボンディングで治療してもらいたいですね。



で、ダイレクトボンディングでは無理というサイズになってきたら、今度は被せ物(クラウン)に移行するっていう感じにしてほしいと思ってます。



また、治療とは削る量が増えれば増えるだけその難易度も増していきます。それに伴って、持つ期間としても短くなっていってしまいます。



だからこそ小さいサイズの虫歯の時点で、ダイレクトボンディングで治療する意義は非常に大きいんです。



当院は保険医療機関ですので、非常に小さい虫歯の場合は保険適用内の「コンポジットレジン修復」にて治療を行っていますので、もし精度や持ちに拘りがあるのであれば、最初から「ダイレクトボンディングを希望」とお伝えください。




さて、では実際の症例の方に移ります。



処置前の写真がこちらです。

上の金属部分が今回の治療箇所です。

・・・なんか、トリミングしたらズームになって無茶苦茶歯のサイズが大きいですね・・・。


まぁ細かい形状とかも分かりやすいかもなので、良いですけども・・・。


で、金属部分の下に虫歯があるのがレントゲン上でも強い光を通して判断する方法(透照診)でも明白だったので、治療介入しました。


そして金属を除去したのがこちらです。

ややピントがずれてるので、解りづらいですが、セメントの下が結構な範囲で茶色くなっているのが分かるかと思います。

そして金属の辺縁部分が黒くなっているのが分かるかと思います。

やはりセメントでくっつけている分、溶け出していってしまいますので、通常はそういう部分から虫歯になるんですけど、今回は取り残されてた場所が進行していたのか、中央部分で進んできている感じがしますね。



で、虫歯を取り除いたのがこちらです。

やや茶色いのが残ってはいますが、実際には硬く、着色がついているだけの部位になるので、ここを除去する必要は特にありません。


歯を温存する治療方法で歯を少なくし過ぎても本末転倒ですからね(;^_^A



そして詰め終わって、噛み合わせの調整を終えたのがこちらです。

歯が乾燥しているため、やや色が合っていないように感じますが、1週間くらいすると歯に水分が戻って色は更に馴染んでくれると思います。


特に段差などもないですし、強度的にも十分取れると思いますので、しっかりと長く使っていただけるかと思います!


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