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  • 執筆者の写真三木雄斗

神経の治療の成功率



また更新予約を失敗していました。

仕事の合間にブログ書いているので、所々で誤字脱字や更新予約の失敗が起こってきます・・・。

診療室のPCで更新しているので、休診日挟むと気付くのが遅れてしまいますね・・・。

なるべく注意していきたいと思います。



さて、

多くの歯科医院にて日常的に行われている「神経の治療」ですが、実はこれはあまり成功率の高い治療ではありません。


外国の論文ベースでの成功率だと、

①初回の神経の治療が80%~90%

②2回目以降の神経の治療が70%以下

だそうです。


ただしこれは「保険診療というものが無い海外」での「専門医」の治療成績です。

ご存知の方も居るかもしれませんが、神経の治療は保険診療で非常に安価に設定されています。

物価的なものの観点で言えば、フィリピンは36倍、アメリカで30倍となります。


なので、同じだけの収入を得ようとすると、アメリカの30倍の人数を同じ時間に捌かなければならなくなります。

物理的に不可能ですよね?


だから昔から日本では1人あたりに時間を掛けないで済む・・・独自の神経の治療方法が存在しています。

それが「根の中に入れた薬の効果で細菌を殺す」というものです。

ホルマリン製剤などに代表される様々な薬品が使用されていましたが・・・これらは発がん性や遺伝毒性などの問題から諸外国ではほとんど使用されていません。

それでも現在でも日本国内では多くの歯科医院にて「実際の処置時間としては1回5分も掛けないで、根管内の薬剤を入れ替えるだけ」という治療が多く行われています。


実際、保険診療では時間をいくらかけても得られる報酬としては同じですので、

1人1人に時間を掛けずさっさと患者数を見たほうが余程儲かるシステムになっています。


だからこそ、安価な神経の治療では時間を掛けていられず、他の処置の合間にチョロッと見るといった独自のスタイルが広がったのだと思います。


医科の方も同様なので、医師の診察って実際5分も掛からず、

「はい、口見せてー。はい、風邪だね。薬出しておくねー。お大事にー。」

といった感じの流れ作業で終了することが多いのはそれが原因だったりします。

あとはもちろん、医科の方は看護師さんの出来ることが多いので、医師にしかできない診査診断以外は看護師さんに丸投げするという事が出来るというのもありますね。



・・・また話が逸れました。


この悪影響で日本国内の神経の治療の成功率は非常に低くなってしまっています。

実際どのくらいかというと・・・歯内療法学会で発表されたデータでは

国内の神経の治療の成功率は30~50%となっていました。


なので、過半数で失敗しているという状況です。


神経の治療も結局は回数を重ねることでどんどん歯は削られて無くなって行ってしまいますので、いつかは歯が力に耐えきれず折れてしまったりして抜歯になってしまいます。

大体神経の治療は3回が限界と言われますね。


ですが、神経の治療は様々な考え方・手技手法が存在しており、使用する器具機材も全く違うため、先生によって成功率は大きく変わってきます。


そのため、治療の成功率に拘るのであれば、神経の治療に特化した先生(歯内療法専門医)に診査して頂くのが一番です。

ただ結局専門医と言えども、保険の枠組みでやっていれば結局は一連の保険診療の流れの中で治療を行っているだけになります。

本当に神経の治療に特化した方であれば、神経の治療専門で自費のみで診察していますので、そういった方に治療して頂くのがベストですが・・・

東京などの大都市でしかそういったスタイルで経営を成り立たせるのは困難なため、どこの県でもこういった治療が受けられるとは限りません。


ですので、ますます医院選びが大事になってきますね。



現在私の神経の治療の成功率を集計しているのですが・・・

こんな感じでした!

想像していた以上にかなり良い結果になりましたね。

今現在のデータ上では専門医さんと同程度の成功率になっています。

まぁまだ104本の集計程度なので、またこの後変わってくるとは思いますが・・・(;'∀')



とりあえずは、このペースを維持できるように今後も学会やセミナーを通して勉強を続けていきたいと思います!!

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