左下6番 詰め物の下の二次う蝕をダイレクトボンディングで再修復

院長 三木雄斗
三木 雄斗(Yuto Miki, D.D.S.)
坂寄歯科医院 院長・歯科医師|ダイレクトボンディングをはじめとした保存科全般が得意な一般歯科医師
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左下6番(下顎左第一大臼歯)に入っていたコンポジットレジン修復物の下に広がっていた二次う蝕を、ラバーダム防湿下でダイレクトボンディングにより再修復した症例です。隣接する歯との接触点(コンタクト)はほぼ残っていたため、その形を活かして修復でき、咬合調整・形態修正もほとんど必要なく1回・約60分で終了しています。

治療概要

主訴 以前入れた詰め物のところが気になる
診断 左下6番(下顎左第一大臼歯) 二次う蝕(コンポジットレジン修復物の下)
治療内容 ダイレクトボンディング(ラバーダム防湿下・1歯/既存のコンポジットレジン修復物を除去して再修復)
治療期間・回数 1回・約60分
費用(税込) ¥50,000(1歯)
リスク・副作用 経年的な変色・摩耗/強い衝撃での欠け(修理可能な場合あり)/術後の一過性の知覚過敏/深いう蝕では神経の治療が別途必要になる場合/再修復のため、清掃状態や噛み合わせによっては同じ部位に再びう蝕が生じる可能性があります/効果・経過には個人差があります

 

埼玉県からお越しの20代女性の患者さん(歯科衛生士)です。

「以前入れた詰め物のところが気になる」とのことでご相談いただきました。診査の結果、左下6番(下顎左第一大臼歯)に入っていたコンポジットレジン修復物の下に二次う蝕(詰め物の下のむし歯)が広がっていることが分かり、ご相談の上で既存の修復物を除去し、ダイレクトボンディングによる再修復を行うことになりました。自費診療の60分枠を確保し、1回の来院で治療を完了しています。

 

■ ダイレクトボンディングとは?

まず、今回行った治療についてご説明します。

ダイレクトボンディングとは、歯科用の白いプラスチック(コンポジットレジン)を直接お口の中で歯に盛り付け、天然の歯に近い形や色を再現しながら修復する治療法です。

銀歯などの詰め物と異なり、歯の色に合わせて治療できるため、治療跡が目立たず自然な見た目に仕上がります。

似たものに保険のコンポジットレジン修復があります。どちらもプラスチックを使用した治療方法のため、強度や物性に大きな違いはありませんが、予後には大きな違いがあります。

その違いについては以下のリンクをご覧ください。

▶ 保険のコンポジットレジン修復と自費のダイレクトボンディングの当院における違いはこちら

 

▼ 術前・術後

 

左下6番の詰め物の下の二次う蝕をダイレクトボンディングで再修復した症例(術前・旧修復物除去後のう蝕・う蝕除去後の窩洞・ラバーダム防湿・術後)の口腔内写真コラージュ|坂寄歯科医院
写真内訳:術前/既存修復物を除去して現れた二次う蝕/う蝕除去後/ラバーダム防湿下での修復操作/術後(左下6番)

 

既存のコンポジットレジン修復物を外してみると、その下に相応の大きさの二次う蝕が広がっていました。ラバーダム防湿下で、拡大視野で感染歯質を目視確認しながら除去し、接着操作を丁寧に行ったうえで、ダイレクトボンディングによる再修復を行いました。

本症例では、隣接する歯との接触点(コンタクト)がほぼ残った状態でう蝕を除去できたため、その形を活かして修復することができました。修復後は歯と詰め物の境目の適合も問題なく、咬合調整も形態修正もほとんど必要のない状態で仕上がったため、そのまま研磨して治療を終えています。患者さんは歯科衛生士としてお口の清掃管理に日常的に取り組まれている方でもあり、長期的な予後の面でも期待が持てる症例だと考えています。

 

二次う蝕は、詰め物と歯の境目からむし歯菌が入り込んで内側で広がるため、表面からは分かりにくいという特徴があります。やり直しの治療では、前回の治療で残された歯質をさらに削ることになるため、いかに削る量を抑えて再修復できるかが、その歯の将来を大きく左右します。定期的な検診で境目の状態を確認しておくことが大切です。

 

 

※術前・術後写真について

掲載している写真は、治療内容をイメージしていただくための一例(症例)です。お口の状態やむし歯の大きさ、噛み合わせ、生活習慣などにより、仕上がりや経過には個人差があります。

また、写真はできるだけ同じ条件(角度・距離・照明など)で撮影し、治療結果を誤解なくお伝えできるよう配慮しています。

本ページでは、写真とあわせて治療内容/治療期間・回数/費用/主なリスク・副作用も同一ページ内に記載していますので、あわせてご確認ください。

 

 

■ 当院のダイレクトボンディング治療における「こだわり」と「強み」

 

当院がダイレクトボンディング治療において、特に大切にしていることをご紹介します。

 

1. 歯を最大限守ることを最優先します

治療の基本は、ご自身の健康な歯を可能な限り残すことです。当院では精密な治療を可能にする10倍の拡大鏡(ルーペ)を使用し、虫歯に感染した部分のみを正確に、そして最小限に除去します。健康な歯を削りすぎることがないよう、細心の注意を払って治療を進めます。

 

2.「接着」技術への深い知見に基づいた治療

ダイレクトボンディングの予後(治療後の経過)は、いかに歯と詰め物を強力に「接着」させるかにかかっています。実は私(院長)は、歯科医師向けにダイレクトボンディング治療の指導も行う講師でもあります。「接着」に関する深い知識と技術に基づき、接着力を最大化するための全ての工程を丁寧に行うことで、治療した歯の耐久性を高め、詰め物が外れたり、隙間から虫歯が再発したりするリスクを最小限に抑えます。

 

■ 治療の詳細情報 【治療内容】

ダイレクトボンディング法による歯の修復治療(左下6番・1歯/既存のコンポジットレジン修復物を除去して再修復)

 

【費用】 1歯あたり 50,000円(税込)

※本症例は【1歯】のため、合計【50,000円(税込)】です。

 

【治療期間】 1回(約60分)

 

【治療におけるメリット】

自然な見た目: 周囲の歯の色や形に合わせ、治療跡がほとんど分かりません。

歯を削る量を最小限に: 虫歯の部分だけを削るため、健康な歯質を最大限温存できます。

1日で治療完了: 型取りが不要なため、通院1回で治療が終わり、お忙しい方にも適しています。

再感染リスクの低減: 仮の蓋をする期間がないため、治療中に歯が細菌に汚染されるリスクを防げます。

金属アレルギーの心配なし: 金属を一切使用しないため、アレルギーの心配は少ないと考えられます。

修理がしやすい: 部分的に欠けたりすり減ったりした場合でも、その部分だけを修理することが可能です。

 

【リスク・副作用】

経年により変色したり、磨耗したりすることがあります。

強度が天然歯より劣るため、硬いものを噛んだ際にまれに欠けたり割れたりすることがあります。

治療後に一時的な痛みや知覚過敏(歯がしみる症状)を生じることがあります。多くは時間と共に落ち着きます。

深い虫歯の場合、歯の神経の治療が別途必要になることがあります。

 

 

■ 院長の治療方針:「歯の治療は回数券」

歯の治療は「回数券」のようなもの

歯科治療は、一度治療をした部位が永久に持つわけではありません。

時間の経過や日常生活の中で必ず劣化が進み、再治療が必要になる時がきます。

私はよく患者さんに「歯の治療は回数券のようなもの」とお話ししています。

仮に歯の寿命を「20枚綴りの回数券」に例えます。

この「消費枚数」が少ないほど、残りの歯質を長く使える可能性が高まります。

【ダイレクトボンディングの価値】

たとえば、ダイレクトボンディングで1回の治療が5年持った場合、クラウンと同じ消費枚数(5枚)に達するまでに25年かかる計算になります。

もちろん、これはあくまで例えであり、実際の持ち具合はお口の状態や生活習慣によって大きく変わります。

大切なのは「治療が必要になった際に削る量をできるだけ少なくし、歯質を残す」こと。

歯は削る量が増えるほど再治療の難易度が上がり、持ちも悪くなる傾向があります。

今回のように、やり直しの治療であっても削る量を最小限に抑えて再修復できれば、次の治療までに残せる歯質を多く確保することにつながります。

 

【当院での治療の流れ】

当院は保険医療機関ですので、非常に小さなむし歯の場合は、保険適用のコンポジットレジン修復で対応します。

しかし、より精度や持ちにこだわりたい場合は、自費診療のダイレクトボンディングをご選択いただくことも可能です。

自費診療は保険診療に比べて予約時間を長く確保するため、1回の来院で治療できる本数が限られます。

そのため、ご希望の場合は初診や予約時に「ダイレクトボンディング希望」とお伝えいただけるとスムーズです。

 

■ 治療後のケアと万が一の際の対応

 

美しさを長持ちさせるために 治療後の艶やかで美しい状態は、定期検診での専門的な研磨(クリーニング)によって長期間維持できます。これにより、汚れが付きにくい状態を保ち、虫歯や歯周病の予防にも繋がります。

 

保証について

本治療には、特定の保証期間は設けておりません。

しかし、治療部位に何らかの問題が生じた際には、当院の責任において誠心誠意対応いたしますので、ご相談ください。

知覚過敏が出た場合の対応 ごく稀に、治療後に歯がしみることがあります。症状が続く場合は、歯の表面をレジンで一層コーティング(保護)する処置なども行いますので、我慢せずご相談ください。

 

■ このような方におすすめの治療法です。

 

 

ご自身の歯の状態がダイレクトボンディングの対象となるか、また治療について詳しく知りたい方は、お気軽にご相談ください。実際に適応可能かどうかは噛み合わせなどを含めて総合的に判断させていただきますので、初診時に判断させていただきます。

 

 

※自費診療をご希望の場合は、十分な治療時間を確保するため、ご予約の際に「自費のダイレクトボンディング希望」とお伝えいただけますとスムーズですが、 初診時に治療は行いませんので、その点はご注意ください。

 

 

■ よくあるご質問

 

Q. 二次う蝕(詰め物の下のむし歯)とは何ですか?

以前に治療して入れた詰め物と歯の境目からむし歯菌が入り込み、詰め物の下で再びむし歯が広がった状態を指します。表面からは見えにくく、痛みが出ない時期も長いため、定期検診やX線での確認が発見のきっかけになることがあります。

 

Q. 詰め物の下がむし歯になったら、必ず作り直しになりますか?

むし歯の広がり方によります。残っている歯質が十分でむし歯を除去しても支えが確保できる場合は、本症例のようにダイレクトボンディング(コンポジットレジンによる直接修復)でのやり直しが選択肢になります。歯質の欠損が大きい場合は、かぶせ物など別の方法が必要になることもあります。

 

Q. やり直しの治療でも、隣の歯との接触点は元に戻りますか?

本症例では隣接する歯との接触点(コンタクト)がほぼ残っていたため、その形を活かして修復できました。接触点が失われている場合は、専用の器具で形を作り直しますが、元の状態にどこまで近づけられるかは残っている歯質の量によって変わります。

 

Q. ダイレクトボンディングとは何ですか?

歯科用の白いプラスチック(コンポジットレジン)を直接お口の中で歯に盛り付け、天然の歯に近い形や色を再現しながら修復する治療法です。型取りが不要で1回で治療が完了します。

 

Q. ダイレクトボンディングはどのくらい持ちますか?

適切な接着処理と定期的なメンテナンスを行えば、長期間の維持が期待できます。ただし、お口の状態や生活習慣によって個人差があります。当院では治療後も定期検診でのフォローを行っています。

 

 

⚠ ご注意
本症例は特定の患者さんの治療経過であり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。
治療効果・経過・費用は症例により異なります。詳しくは初診時にご説明いたします。

★【ご予約・ご来院の前にご確認ください】

当院では、すべての患者様に公平で質の高い医療を提供するため、ご予約やキャンセルに関して一定の方針を設けております。ご来院の前に、以下のご案内をご一読いただけますようお願い申し上げます。

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