Pulp Preservation

神経を残す治療について

歯髄保存療法(覆髄)|マイクロスコープ・ラバーダム使用

歯髄保存療法とは:深い虫歯でも、歯髄(神経)の状態によっては神経を残す治療(覆髄処置)が可能な場合があります。神経を残すことで歯の寿命を延ばすことが期待できます。当院ではマイクロスコープとラバーダムを使用し、精密な歯髄保存療法に取り組んでいます。

Role of Pulp

歯の神経(歯髄)の役割

歯の内部には「歯髄」と呼ばれる組織があり、神経・血管・リンパ管などで構成されています。歯髄はただ痛みを感じるだけの組織ではなく、歯にとって重要な役割を担っています。

栄養の供給

歯髄の血管を通じて歯に栄養が届けられます。歯髄を失うと歯に栄養が届きにくくなり、歯質がもろくなる傾向があります。

感覚の伝達

冷たい・熱い・痛いといった刺激を感知します。感覚があることで異常を早期に察知しやすくなります。

防御機能

外部からの刺激に反応して「第二象牙質」を形成し、歯髄を守る防御機能を持ちます。

Treatment Methods

神経を残すための治療法

歯髄保存療法(覆髄)には、虫歯の深さや歯髄の状態に応じていくつかの方法があります。いずれも歯髄を刺激から保護し、神経の生存を図ることを目的とします。

  1. 間接覆髄(かんせつふくずい):虫歯を完全に除去すると歯髄が露出してしまう恐れがある場合に、歯髄に近い部分の軟化象牙質を意図的に残し、その上に薬剤を置いて保護する方法です。歯髄を露出させずに神経を守ることが目的です。
  2. 直接覆髄(ちょくせつふくずい):虫歯除去中や外傷などにより歯髄が小さく露出した際に、露出部位に直接薬剤(水酸化カルシウムやMTAセメントなど)を置いて封鎖し、神経の保存を試みる方法です。露出した歯髄の炎症が可逆的な段階にあることが条件となります。
  3. 歯髄切断法(しずいせつだんほう):主に乳歯や若い永久歯で適応されることがある方法で、感染した歯冠部歯髄を除去し、根部歯髄を保存します。残す歯髄の部位が直接覆髄と異なります。
覆髄処置の適応は、歯髄の炎症が可逆的な段階(適切な処置によって回復が期待できる状態)であることが前提です。不可逆的な炎症がある場合は、根管治療(抜髄)が必要になります。

Benefits

神経を残すことのメリット

神経(歯髄)を残すことには、歯の長期的な健康という観点から次のような利点が期待できます。

神経を残すことで得られる効果には個人差があり、すべての方に同様の結果が保証されるものではありません。

Risks of Pulp Removal

神経を取った場合のリスク

やむを得ず神経を取る治療(抜髄・根管治療)が必要になる場合もありますが、神経を失うことで生じうる変化について知っておくことが大切です。

根管治療は歯を残すための重要な治療であり、適切な処置で長く機能する歯を保てる場合があります。上記はあくまで一般的なリスクであり、すべての方に当てはまるわけではありません。

Our Policy

当院での対応方針

坂寄歯科医院では、深い虫歯に対して安易に神経を取る判断をするのではなく、歯髄の状態を丁寧に診査した上で、神経を残せる可能性を慎重に検討します。

マイクロスコープによる精密診査

高倍率の拡大視野で歯髄の露出状況や感染の程度を確認します。肉眼では判断しにくい微細な状態も視野に入れて診断します。

ラバーダム防湿の使用

覆髄処置の際にラバーダムを使用し、唾液中の細菌が術野に侵入しないよう防湿します。清潔な環境での処置が予後に影響します。

丁寧な説明と経過観察

治療前に歯髄の状態や予後の見通しについてご説明します。覆髄後は定期的な経過観察を行い、症状の変化を確認します。

覆髄処置は必ず成功するものではなく、術後の経過によっては根管治療が必要になる場合もあります。処置前に十分な説明を行い、同意をいただいた上で治療を進めます。

FAQ

よくあるご質問

深い虫歯でも神経を残せますか?+
歯髄の炎症の程度によります。不可逆的な炎症が起きている場合は抜髄が必要ですが、可逆的な段階であれば覆髄処置で神経を残せる可能性があります。
歯髄保存療法は保険で受けられますか?+
覆髄処置自体は保険適用です。ただし、使用する材料によっては自費となる場合があります。
覆髄後に痛みが続く場合はどうなりますか?+
経過観察を行い、改善しない場合は根管治療(神経を取る治療)に移行します。覆髄処置は100%成功するものではなく、状態によっては神経を残せないこともあります。
神経を残した歯は何年くらいもちますか?+
一概には言えませんが、神経が健全であれば歯の寿命は延びる傾向にあります。定期検診とセルフケアの継続が重要です。

Reservation

ご予約・ご相談

神経を残す治療についてのご相談は、お電話またはWeb予約にてお気軽にお問い合わせください。

📞 0297-82-4160 Web予約はこちら →

監修:三木 雄斗(坂寄歯科医院 院長・歯科医師)

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