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  • 執筆者の写真三木雄斗

Q&A~白い詰め物と金属の詰め物どちらがいい?~

こんにちは。


最近涼しくなってきましたね!

私は暑がりなので、非常に幸せです・・・。

これからは過ごしやすくなりそうで嬉しい限りですが、涼しくなっても熱中症って起こりますから引き続き注意してくださいね。



さて。

今回は、8月に機会があり講演させていただいた、レジン治療についてのQ&Aを載せたいと思います。


まず、部分的な詰め物の治療の際によく問題として言われるのが、


インレーにすべきか、レジンにすべきか


なんですが・・・

実はそれぞれにメリットデメリットがあり、一概にこちらが良い!という事はありません。

それぞれについて思いつく特徴を簡単に書くと、


インレー:型取りして作った金属やセラミックを接着剤で歯につける治療法

特徴としてはこんな感じです。

 歯の型取りをする際、それに石膏を流し模型に起こす際、技工物を作る際にそれぞれ変形するリスクがあり、良好な適合を得るのが難しい。

 型取り→できたものを付けるで来院が2回かかる。

 できたものを付けるときに接着剤を使用しなければならないため、そこでもエラーが生じやすい。

 歯との間が距離が開いていたり、歯の形が複雑な場合はインレーの方が適合を得やすい。

 歯を削る量が多い。

 楔作用により歯に亀裂が入る力が加わる。


・レジン:虫歯を削ったところに直接白いプラスチックを詰める治療法

特徴としてはこんな感じです。

 1日で治療が終わる。

 歯を削る量を最小量に抑えることが出来る。

 型取りを行わないため、変形のリスクがない。

 接着剤をほぼ介在させずに歯にくっつけることが出来る。

 材料的に長期経過にて変色変形が生じてしまう。

 強度的に欠けることがあるが、その部分だけ治す補修修復が可能。


といった特徴があります。



さて、ここまでは材料的なお話でしたが、

次からは学術的なお話になります。


と言っても、スライド中に使用した研究や学会のガイドラインを乗っけるだけなんですが、


一応科学的根拠としてはレジンで治療してもインレーで治療しても有意差は無いってことになっています。


では、大きな学会の意見としてはどうでしょうか?


要は

咬む面だけの部分であれば、レジン治療の方が良いし、

側面も覆う必要があるケースであれば、ちゃんと出来るならレジン治療の方が良い。


ってなっています。


レジン材料は進化が目覚ましく、今後も恐らく発展し続けていく材料になりますので、歯科医師の方々は今のうちにしっかりとレジンでの治療のテクニックを磨いておく必要があるかと思われます。



私の中での感覚として、

インレーは歯科医師の腕4割、技工士さんの腕6割な治療法です。

対して

レジンは歯科医師の腕10割の治療法になります。


そのため、同じ治療法・同じ費用(保険診療は全国一律料金)だったとしても、レジンでの治療の予後は術者の技術力に大きく左右されますし、そもそも「出来る」「出来ない」も大きく変わってきます。


私が「これなら全然大丈夫!しっかり長持ちしてくれる!」と思ったケースでも、別の先生から見ると「なんて無茶な治療を!」となってしまうこともあるわけです。

逆に他の先生で「これは絶対金属の詰め物だね!」と言われたケースでも私からすると「え?なんで?普通にレジンで治せるじゃない」となることもよくあります。


なので、白い詰め物での治療を希望しているのであれば、なるべくそういうのを得意な歯科医院を探す必要があります。



ご自身が希望する治療が受けられる医院を探すというのが実は何よりも非常に大切ですからね。

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