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  • 執筆者の写真三木雄斗

マイクロテック:エルゴTTLルーペレビュー。

こんにちは。

今回は完全に歯科医師・歯科衛生士向けの記事になります。

表題の通り、今回はマイクロテックさんが販売しているエルゴTTLルーペのレビューを行っていきます。

公式サイトはこちら



さて。こちらは国内での流通開始が6月からで、空輸に2ヶ月はかかるため、現在国内でもごく一部のコアな歯科医師しか有していないものになります。

余談ですが、私はそういうの大好きです 笑

では早速。

まず前提条件として私が所有しているルーペは以下の通りになります。

・今まで私が使用していたのはサージテル10倍

・当院の歯科衛生士用に4.5倍のツァイスを2台保有。

・エルゴTTLルーペ7.5倍。

必然的にこれらとの比較となりますので、悪しからず。



①倍率

実際にかけ比べた感じとしては、サージテル10倍と倍率に大差がありませんでした。

なので実際にかけた感じとしては、

サージテル10倍=エルゴ10倍>4.5倍ツァイス>エルゴ7.5倍

と言った倍率に感じました。


②視野

レンズ自体が非常に小さいため、倍率が高くなると必然的に視野も狭くなるのではないか?という不安感はあるかもしれませんが、実際にはTTLタイプで瞳孔レンズ間距離も近いため、むしろかなり広範囲の拡大視野を確保できます。


実際に見える歯は6を中心において、

・エルゴ7.5倍は拡大視野内に3〜7。

・エルゴ10倍は4〜7。

・サージテル10倍は6と57の一部。

・4.5倍ツァイスは5-7。

と言った感じです。すなわち視野広さとしては


エルゴ7.5倍>エルゴ10倍>4.5倍ツァイス>サージテル10倍

と言った感じです。

イメージはこんな感じ。





続いて裸眼視野について。

一般的な歯科診療所においては術者は術野だけを見てれば良いと言うわけではありませんよね。

隣のユニットへ確認に行ったり、ドクターテーブル上の基本セットから必要なものを自分で取ったりする必要があります。

これについては明確にツァイス<<<サージテルでしたが、ちょうどその間にエルゴが入る感じになります。

思ったよりも視界の邪魔はされない。

真っ直ぐ見ると拡大視野になっているので、そこ以外に視線を移せばある程度は普通に見えます。

この視点については後述しますが、正直ここはサージテルに分がありますね。

普通にしてれば普通のクリアな視界があり、ふと視線を下げると拡大視野ってなりますからね。



③軽さ

ライトは拡大視野を使う上で必須だと思っていますので、バタフライ2+バッテリーで25gを入れて計測しました。




ちなみにエルゴルーペ7.5倍は87gでした。

7.5→10への倍率アップで4gも変わらないのはなかなか驚異的です。


重さについては唯一100gを切ってくるので、エルゴが圧倒的軽さです。

すなわち、軽さは

エルゴTTL<<サージテル10倍<ツァイス4.5倍

という感じですね。


しかし体感ではもっと大きな差になります。

どう言うことかというと・・・



④重心

ルーペの重心が問題なんですよね。



ノーズパッドからどれだけ離れているのかが地味に大事でして。

当然離れれば離れるほどノーズパッドに加わる力は増えていきます。

エルゴ10倍とサージテル10倍は実はほとんど変わりません。

しかし、ツァイスは圧倒的に長いです。

その結果、ツァイスのノーズパッドへの負担は非常に大きいものになります。

そして長さがほぼ同じだとすると、当然軽い方が負担は少なくなります。


実際私はサージテル10倍を診療中も麻酔の奏功を待っている間などは外していないと疲れます。

対してエルゴについては装着時の重さをほとんど感じないため外さないでも大した疲労感は感じずに済みそうです。

(ぶつけて壊れたりすると嫌なので結局外しますけども。)



⑤首への負担

そしてノーズパッドへの負担だけではなく首への負荷も考えていきます。




サージテル・ツァイスをはじめとするありとあらゆるルーペは基本的に鏡筒の方向に視線・首を向けなければなりません。

ツァイスはサージテルよりも傾斜が緩い分、よりサージテルよりも多く首を傾ける必要が出てきます。

重たいにも関わらずさらに首まで傾けるとなると疲労が尋常じゃないのが想像しやすいと思います。

私が1stチョイスでツァイスではなくサージテルを選んだのはこれが一番でした。

サージテルは真っ直ぐ前を見ると裸眼・視線を落とすと拡大視野という視線だけで裸眼・拡大視野の切り替えができるため、首の動きを最小限にできると言うメリットがあったため、疲労感を考えると筋緊張性頭痛を有する私にとっては当時はサージテル以外を選べない状況でした。


対してエルゴについては鏡筒が途中で曲がるというまさかのシステムにより、

視線・首を傾けずとも目の前に拡大視野が来るようになっています。


画像では首をストレートにして、真っ直ぐに拡大視野を覗いている状態での視線を表していますが、ツァイスと同程度の視線で、サージテルよりも強い角度の視野が得られるのがわかるかと思います。


重さのあるものを首を傾けて維持すると言うのは本当に負担が大きくなりますので、エルゴの使用は負担からの解放を意味します。

これは非常に嬉しい。




⑥運搬性能

2つ以上の医院に勤務している先生や、出張治療の依頼がある先生にとってはルーペの運搬性能というのは結構大事ですよね。

またハンズオンセミナー受講の際に持ってきてねというセミナーもありますからね。


エルゴの純正ケースは大体サージテルやツァイスの1/2~1/3程度のサイズ感。

元々軽いというのも相待って非常に手軽に持ち運ぶことができると言うのは結構いい点だと思います。




⑦価格

これはシンプルなのでそのまま価格を出していきます。

・エルゴTTLルーペ 7.5倍 43万円

・エルゴTTLルーペ 10倍 48万円 

・サージテル 10倍    62万円

・ツァイス 4.5倍     38万円


やはり高倍率ルーペの中では圧倒的にツァイスが安いですね。

ただし・・・これはあくまでも定価ベース。

実際の購入金額は・・・担当ディーラーによって結構な差が出ます 笑


ただサージテルはあんまり安くなるイメージないんですよねぇ・・・。



⑧不安点

エルゴTTLルーペは海外で作られているルーペで工場も海外にしかありません。

そのため、空路をメインに輸送してくるのですが時期や情勢によって納期に大幅なズレが生じます。

例えば私は4月末に注文しましたが、届いたのは7月31日でした。

対して別の先生は1ヶ月ちょっとくらいで届いていましたので結構な差になります。

もし破損して、修理となったとしても、同様に非常に長い期間手元にルーペがないという事態に陥る可能性もあります。



⑨スタッフ向けに購入する場合

またスタッフ向けに購入を検討している先生もいるかもしれません。

そこで不安になるのはフルオーダーメイドという点だと思います。

ツァイスやサージテルなどのフリップアップタイプであれば別の人に使わせるのも調整さえしてしまえば容易いため、少なくともそのDHさんが辞めたとしても痛手にはなりませんが・・・フルオーダーの場合はそうはいきません。

その方専用品になりますから、もしやめるとなった場合はそのルーペは使えなくなってしまいます。

ただし、公式で再度別の人用に作り直すことが可能なようですので、その点はあまり不安にならなくても良いかもしれません。

もちろん費用は発生しますが、少なくとも新しいルーペを買うよりは遥かに安く済むとお思いますよ。





〜総評〜


ルーペとして相当良いですね。

1日フルに使用した感じだと首・肩・背中の疲労度合いが段違いに変わりました。

視線・視界・手の位置は7.5倍同様ちょっとしたマイクロみたいな感覚で使用できます。

そのため後々マイクロを使用したいと思っている先生や衛生士にはその導入として使用するのは非常にアリだと思います。

まともなマイクロを購入しようとすると最低でも250万円クラスになってきますので、そこまで行かずにマイクロを手軽に練習できると考えるとかなり良いのではないでしょうか?


高倍率ルーペを使用する場合、「酔って使えない」と言う人が一定数居ます。

ただ酔ってしまう原因の一つに拡大視野の狭さがあると思いますので、そう言う点でもエルゴTTLルーペはメリットが大きいと思います。

視点と視野のズレがあるので、そこは流石に慣れが必要だと思いますが、初めてエルゴタイプを使った時も大体30分くらいで慣れることができましたので、案外慣れられると思います。


10倍がなかった時期であれば選択肢に上がらないという先生も多かったかもしれませんが、10倍が登場したことでルーペの中での選択肢が大きく変わってくると思います。


少なくとも私は10年以上使いこなしたサージテルではなく、エルゴルーペをメインで使用することを決めました。


これから高倍率に挑戦しようと考えている方であれば費用含めエルゴを第一選択にしても良いかもしれません。



以上です。

9月のワールドデンタルショーでも展示されるようですので、そちらでも確認してみると良いかもしれませんね(●´ω`●)

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